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婚活アプリで20万円ダマされた…女性との“楽しいLINE”が悲劇の始まりに(bizSPA!フレッシュ)

最近は結婚相手を婚活アプリで見つける人も増えており、出会いの方法は多種多様になっています。しかしその一方で、顔が見えない相手との出会いには一定のリスクも存在します

 今回は婚活アプリでのトラブルに遭遇してしまった男性のエピソードを紹介します。

◆出会いが欲しくて…

 藤原将生さん(仮名)は、映像編集などをおこなう会社で働く29歳。大学生の頃に数ヶ月付き合っていた彼女と別れて以来、5年以上出会いもなく、彼女もいない状態が続いていました。幼い頃から結婚願望が強かった藤原さんは、この状態に焦りを感じ始めていたそう。

「ちょうど友人の結婚が続いていたのもあって、余計に焦っていました。このまま結婚できないんじゃないかって落ち込んだりして……そうしたらたまたま会社の同僚から、婚活アプリで彼女ができたって話を聞いたんです。その話を聞いて、藁(わら)にもすがる思いというか……すぐにそのアプリに登録してみたんです」

 同僚から聞いた婚活アプリに登録すると、すぐにMさんという女性からコンタクトがありました。アプリ上で何度かやり取りをすると、お互いに年齢も近く趣味も合いそうだということがわかり、LINEを交換することになったのです。

◆トントン拍子にデートの約束を

LINEでもMさんとは意気投合し、そこから毎日のように連絡を取るようになっていきました。趣味や結婚に対しての考え方なども似ており、数日後にはデートの約束をするまでに急接近。写真のやり取りなどもしており、藤原さんはMさんを好きになりかけていました

「話せば話すほどこんなに合う女性がいるのかと、どんどん期待が高まっていきました。よく考えればおかしいとは思うんですが、このときは浮かれすぎていて全く冷静になれなかったんです。このまま付き合って、あわよくば結婚できるんじゃないかって思っていました。そのくらいMさんとのやり取りが楽しくて、毎日充実していたんです」

 トントン拍子に進んでいるように見えた2人でしたが、デートの日になってとあるトラブルが起きてしまいます。時間通り待ち合わせ場所に着いた藤原さんは、Mさんの到着を楽しみに待っていました。しかしいくら待ってもMさんは訪れず、ついに連絡もないまま約束の時間から1時間が経過してしまったのです

「Mさんから連絡が来たのはその10分ほど後でした。電車に乗る前に財布を落としてしまったようで、交番に行っていたというんです。焦っていて連絡を忘れてしまったと。半ば諦めていたので、この連絡が来たときは安心しましたし嬉しかったです」

◆彼女を助けたいという気持ちで…

 Mさんはクレジットカードや銀行のカードなどもすべて一緒になくしてしまい、お金がないためデートに向かうことができないと申し訳無さそうにLINEで謝ってくれました。それを見て藤原さんは、なんとか彼女を助けられないかと声をかけました。

「Mさんははじめ断っていたんですが、何度か声をかけたら『お金を貸してほしい』と言ってきました。まだ会っていない相手にお金を貸すのは一瞬ためらったんですが、Mさんを信じて貸すことにしました。お金は電子決済アプリで送って欲しいと頼まれて、2万円を送金したんです

 その日のデートは中止になり、結局2人が会うことは叶いませんでしたが、終始謝り続けてくれたMさんからのLINEを見て、藤原さんの不安は解消されていきました。その後も2人は連絡を取り続けていたのですが、それから少ししてMさんから「体調不良が続いているが、まだ財布が見つからず保険証やお金がないため病院に行けず困っている」と相談されたのです。

◆気づいたら送金額は20万円以上に

「そのときは親や友人には頼れないというMさんを、僕が助けたいという一心でまた電子決済アプリで2万円を送金しました。はじめは返金したいと申し出をしてくれていたんですが、財布が見つかってからいいと断っていて……その態度も信頼してしまった理由でした。するとその後何度もお金の相談をされるようになって、その都度お金を送っていてたんです。それで気づいたときには送金の総額20万円を超えていました

その後何度かデートに誘うものの、何かと理由をつけて断り続けられていたこともあり、少しずつ疑心暗鬼になり始めていた藤原さん。さらにMさんからの連絡回数が減ってきており、彼女からお金を返したいという申し出もなくなりました。そしてある日を境についに連絡が来なくなってしまいます。

◆ダマされたと気づいたときには…

「LINEを送っても既読にならないですし、通話をしてみても『応答なし』と表示されるので、ブロックされているんだと察しました。ここでようやく冷静になることができて、騙されたって気づいたんです。すぐに婚活アプリのほうも確認しましたが、すでにプロフィールは削除されていてどうやっても連絡することができなくなってしまいました」

 結局、藤原さんはMさんと直接顔を合わせることもなく、お金だけを取られてしまったのです。警察への相談も考えましたが、そこまでする気力も失せていた藤原さんは婚活アプリを削除して、出会いのなかった頃の生活に戻りました。

「久々の出会いに浮かれすぎて冷静になれなかった自分も悪いのですが、この件で出会いに積極的になれなくなってしまいました。今となってはMさんが女性だったのかもわからないですよね……。もちろん今も彼女はいませんが、結婚への憧れも以前に比べて薄れてしまい、焦りも感じなくったので、しばらくはこのままでもいいかなと思っています」

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